建設キャリアアップシステム/守秘義務の立ち位置
建設キャリアアップシステム(UCCS)の登録社数も3月末時点で、約42,500社(全国)となったそうです。
そして、コールセンターの待ち時間がついに45分を超えました・・・
もうすぐ大台に乗るのかと思うと気がめいりそうです。
(;´Д`)ナガイ…
録画溜めした1時間ドラマを見るか悩みますね(笑)
さてさて、この建設キャリアアップシステムに対して、セキュリティ面に関する懸念が国土交通省に寄せられている模様です。
システム自体のセキュリティが強力なのかどうかは私には分からないので、一旦置いておきましょう。
もちろん、国の施策としてインフラ化が行われている訳ですから、 ファイヤーウォールも万全なものだと思いたいです。
建設業振興基金も補正予算を活用して、不正アクセス対策など、更なるセキュリティ強化に努めるとのことです。
それはそれとして、
問題になっているのは、下請会社の情報、下請会社の職人さんの個人情報を、元請会社が閲覧できてしまう!というケースでしょうか。
あるいは、その閲覧を経由して、直接的なアクセス(引抜など)があるのではないかと気に病む方がいらっしゃるようです。
人材不足の建設業界ですから、大切な職人さんを引き抜かれたら大変だ!
と思うのは反応としては普通だとも思います。
建設キャリアアップシステムでは、元請会社が作成する工事現場の管理画面に対し、下請会社も情報登録などをする必要があります。
しかし、そこには各職人さんたちの個人情報はほとんどなく、連絡先としても「会社」とすることが通常だと思います。
ということは、原則として閲覧にさらされることはなさそうです。
ただ・・・
元請会社の作った工事現場の管理画面への情報登録作業を、元請会社に委託する場合 (実際はこのケースが殆どでしょうね)、当然、すべての情報が受託者に閲覧されることになります。
あくまで便宜上の「合意」はしているものの・・・
悪用されたりはしないか・・・
と心配になることが多いのだそうです。
私達のような士業だと、ほぼ全ての業務が委託受託の関係になるので、いわゆる守秘義務というジャンルに関しては、ほぼ全ての士業法で条文化がなされています。
とはいえ、こいういったことの本質はあくまで「信頼関係」の上にあるのであって、「職務上の優位的な地位」の上にある訳ではありません。
上司が部下の個人情報を閲覧するというだけでも、信頼関係が構築されていないケースは沢山あると思います。
そもそも職権乱用による会社情報や個人情報の流出というのは、悲しいかな建設業界に限った話ではないですね。
国土交通省としても、このような行為は厳正に対処する!と、一応は表現してくれているようですが、事実上の強制力をもつ業務に対し、企業間での委託行為を容認している以上、しっかりと管理されることを祈るばかりです。
まぁ・・・、
自社で完結できれば元請会社に委託する必要もなく、心配事も大幅に減っていくとは思います。
心配なのも十分理解できますが、少しだけ勉強してみましょう。
勉強したい方、協力が欲しい方、お気軽にご相談下さいね。